木空西岡diary

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鬼太郎誕生ゲゲゲの謎の感想

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ストーリー
廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。 あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について… 昭和31年―日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。
血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。
龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。
そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。
それは恐ろしい怪奇の連鎖の本当の始まりだった。
鬼太郎の父たちの出会いと運命、圧倒的絶望の中で二人が見たものはー

キャスト・スタッフ
原作:水木しげる
キャスト:関俊彦 木内秀信 種﨑敦美 小林由美子 白鳥哲 飛田展男 中井和哉
沢海陽子 山路和弘 皆口裕子 釘宮理恵 石田彰 古川登志夫
沢城みゆき 庄司宇芽香 松風雅也
野沢雅子

監督:古賀豪 脚本:吉野弘幸
キャラクターデザイン:矢田部透湖
制作:東映アニメーション

 

以下感想。

TLで騒がれていた映画見に行ってみました。

オタクくんオタクちゃんの幻覚が本当かどうかを確かめにな!!

ゲゲ郎の風呂シーンはちゃんとあったし

長田は目を開いたらちゃんと三白眼でしたね。

他は幻覚かもしれない…

ゲゲゲの鬼太郎は水木の存在を知らないし

目玉の親父が元々人の形をしていたことも知らない

レベルのオタクですが映画は楽しめました。

面白かったです。

なんとなくちゃんとした鬼太郎ファンならもっと楽しめる気がします。

 

たまたま「ゲゲゲの謎」を見る前に「犬神家の一族」を見ていたので

ストーリーが「犬神家の一族」に似ていることに気づきました。

「ゲゲゲの謎」は「犬神家の一族」のオマージュなのかもしれない。

やはり「犬神家の一族」ほどのビックネームだとあちこちで

オマージュされるものなのかも。

見ていてよかった「犬神家の一族」。

 

犬神家の一族」の問題点が改良されているのが良テクニックだなぁと思いました。

犬神家の一族」は画面が薄暗くて見辛いところがあたのですが

「ゲゲゲの謎」はアニメなのでライティング調整し放題だし

ジブリとかに比べたら簡素な(大抵のアニメはジブリに比べたら簡素だけれども)

色彩や主線が大変見やすくて何が起こってるのかわかりやすかったのが良かったです。

因習村の陰鬱な雰囲気は「犬神家の一族」の方が分かりやすく薄暗いので

画面から伝わりやすいのですが

代わりに「ゲゲゲの謎」の方は近親相姦が最後までたっぷり展開や

村人、幽霊族生贄たっぷり展開で陰鬱レベルを上げてきてくれたので

画面が明るくても因習村度は全然下がっていないのがすごいと思いました。

犬神家の一族」を見て2時間程度の映画で推理ドラマと人間ドラマを行うのは難しい

と感じていたのですが「ゲゲゲの謎」は妖怪不思議パワーを許容する世界観なので

探索パートや推理パートもある程度妖怪不思議パワーで盛り込めるのが

一つの物語として良かったです。

ちゃんとミステリ風にストーリーを進めつつ

犯人の死体を運ぶパワーとかアリバイとか考えなくていいのが楽でした。

柑橘類的好みだと

アリバイとか殺人方法、死体運びのトリックだとかは小説で詳しく読みたい、

映像作品だとダイナミックに進めてくれた方が楽しめるタイプなので

西岡ちゃん的好みに合っていて良かったです。

バトルパートもカッコよくて良かったです。

ミステリ風の作品にバトル展開あると中だるみしなくて良いですね。

犬神家の一族」でもっと金田一とキヨちゃんの関係見せてくれていいのよ?

もっとシズマとスケキヨの関係見せてくれてくれていいのよ?

と思っていたので「ゲゲゲ」はいろいろなキャラクターの関係性が見れたので

良かったです。

水木とゲゲ郎が少しずつ打ち解けていくのいいよね。

乙米と長田の関係最悪だけど嫌いじゃないぜ。

孝三…思い人は人妻だから絶対報われることはないんだけど

可哀そうだぜ…。

時ちゃんも慕ってたおじいさまが最低過ぎて可哀そうだと思いました。

紗代は最初水木にぐいぐいきて怖いな…

と思っていたらやさしくしてくれた初対面の男性に

ぐいぐいいかなければならない悲しい生い立ちで納得しました。

やっぱり怖いけど。

 

終盤の血染め桜のもとで奥さんを探し回るシーンが好きなのですが

あそこの水木がラスボスのとどめを刺す部分

若干ご都合主義感あるなと思いました。

水木が止めを刺さないと話が終わらないしな…。

下種陰陽師軍団VSゲゲ郎のバトルシーンでもなんで水木殺されないんだろう?

と思いましたからね。

水木死んだら話が終わるので仕方がない。

水木かっこよかったからこれはこれでよし。ということにしています。

 

犬神家の一族」で感じた欲求不満を大体叶えてくれたし

犬神家の一族」は初見あんまり楽しめなかったけど

改めて面白ポイントとかすごいポイントが分かったりして面白かったです。

もちろん「ゲゲゲの謎」自体がとても良かったです。

水木のキャラがすごく良かったです。

戦争帰りで人間の汚いところも知っててでも

全ての人間を嫌いってわけじゃなくて

子供とか見ず知らずの妖怪にも優しいところが。

地位と金を求めていたのも自分だけのためじゃなくて

母親のためでもあるんだろうなっていうのが分かる感じがいいんですよね。

いい人。

他のキャラクターも画とかセリフとかで

なんとなくこういう人なんだろうなっていうのが

分かりやすくか描かれていて

ストーリも洗練されていて見ごたえがありました。

見て良かったです。

感想終了。